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内蔵SSDのクローンを作る


はじめに


内蔵SSD128GBを500GBのものと入れ替える作業です。既存のSSDに入っているシステムとデータを丸ごと新しいSSDにコピーするには、いくつか方法があるようですが、私は少ない手間で確実に成功することを目的に、有料の専用ソフトHD革命を使いました。有料のソフトを使えば楽そうに聞こえますが、事前にどんな準備や下調べが必要かまでは教えてくれません。素人には簡単ではありません。


使ったもの


ラップトップ  FUJITSU LIFEBOOK WU2/D2 (SSD: PCIe 128GB)

OS Windows10 Professional

新しいSSD  Western Digital SSD 500GB WD Blue SN550 PC M.2-2280 NVMe WDS500G2B0C-EC

SSDケース  Mackertop M.2 NVME - USB 3.1 ソリッドステートディスクエンクロージャー

ソフト  HD革命 CopyDrive Ver.8

USBメモリ   16GB (FAT32)


作業の段取り


  • 今使っているSSDのスペックを調べる

  • 新しいSSDを買う

  • 新しいSSDをパソコンとUSB接続するためのケースを買う

  • 今使っているSSDの中身を丸ごと複製(Duplicate)し新しいSSDに移すためのソフトを買う

  • HD革命を使ってWindows PE 起動USBメモリを作る

  • BitLockerを無効にする

  • Windows PE起動USBからパソコンを起動し、HD革命からSSDを複製する

  • SSDを入れ替える


今使っているSSDのスペックを調べる


Windowsのデバイスマネージャーというツールを使って型番を調べます。



デバイスマネージャーを見ると「WDC PC SN520 SDAPNUW-128G-1016」 とあります。


メーカーのWebサイトなどに当たってスペックを調べると、こんな風に書いてありました。


M2.2280 PCIe Gen3 x 2 NVMe v1.3


どういう意味か理解できなかったので、一つ一つ調べてみました。調べて分かったことは次のとおりです。


M.2 (エムドットツー)

記憶装置の規格の一つ。IDEやSerial ATA (SATA)のようなものらしいです。


2280

SSDの大きさです。2280は幅が22mm、長さが80mmという意味です。


PCIe

PCIExpressの略。拡張ボードの規格。


Gen3

Generation3 つまり第三世代という意味です。


x2

レーン(通信経路)の数、です。レーンが多い程通信速度が速くなるようです。


NVMe v1.3

SSDなどのフラッシュメモリとパソコンの間の通信手続きに関する規格の一つ。PCIeに対応しているようです。



Key ID

端子の形状です。B+M は切欠きが二つあって、パソコン側のソケットがB KeyでもM Key でもどちらでも使えるということらしいです。


心配なので、実際にパソコンを開けて、SSDのサイズなどを確認してみました。


取り出してサイズを測ってみます。


たしかに、22mm x 80mmでした。切欠きは2つで、(Key B、Key M)でした。

PC側のソケットを見てみると、仕切りが一つのKey Mでした。


SSDは裏向きに挿さっています。


ということは、買うべきSSDのKey ID は B+M かM です。


調べたところ、同型のものが見つからなかったので、同じWestern Digital社製で、M2.2280 PCIe Gen3 x 4 NVMe の500GBのものをAmazonで買いました。



Windows PE 起動USBメモリを作る


SSDの複製の作業をする間、パソコンのWindowsは使えません。USBメモリにWindows PEという特別なWindowsをインストールしてパソコンを起動し、Windows PE上でSSDの複製の作業をします。Windows PE起動USBの作り方の説明は割愛します。


注意が必要なのは、この起動用USBメモリはFAT32形式でフォーマットしなければいけない、ということです。他のフォーマットでもWindows PEの起動用USBメモリは作れますが、それを使ってもパソコンは起動しません。また、32GB以上のUSBメモリはFAT32形式ではフォーマット出来ません。


HD革命にはWindows PEの起動用USBメモリを作るためのツールが入っているので作業は簡単です。

なお、自力でWindows PEの起動用USBメモリを作っても、そこから直接HD革命は起動できません。


BitLockerを無効にする


BitLocker (ドライブ暗号化)は、ハードドライブのデータを暗号化して他のパソコンなどから読み取れなくする機能です。これが有効になっていると、HD革命ではSSDの複製ができないようです。コントロールパネル(小さいアイコン)からBitLockerドライブ暗号化を選びます。




「有効」または「待機中」の場合は、無効にする必要があります。



無効にする場合は、コントロールパネルではなく「設定」から行います。20分ほどかかりました。




Windows PE起動USBからパソコンを起動し、HD革命からSSDを複製する


パソコンにWindows PE起動USBを挿しこみ、パソコンを再起動します。起動中にF12(メーカーによって異なる)を押して起動ディスクを選択するメニューを表示させ、Windows PE起動USBを選びます。F2(メーカーによって異なる)でBIOS(UEFI)の設定画面を表示させ、起動ディスクの優先順位を変える方法もあります。


Windows PEが無事起動すると、コマンドプロンプトのウインドウが開きます。その後しばらくするとHD革命は起動するので後は説明書に従って作業するだけです。複製元のドライブと複製先のドライブを選択するだけです。私の環境では15分程度でコピーが終わりました。


SSDを入れ替える


新しいSSDをパソコンに取り付け、古いSSDはバックアップとしてそのまま保管します。

(以上)

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